草津温泉で養蚕をやってみた。No5(シルクパウダー石鹸ができるまで)

(以下、蚕蛾の幼虫の画像がありますので閲覧にご注意ください)

ブログを書くのに大分間が空いてしまいました。

前回の投稿が6月25日でしたので、三週間も書いていませんでした。
出来るだけこまめに更新しようと思っていましたので、情けない限りです。

結論から言いますと、私が育てていたお蚕様はすべて繭になり、7月5日(金)に繭の採取をしました。
その繭は現在、絹工房さんに預けられてパウダー石鹸に加工されています。
7月末前後に、草津産の繭を使ったパウダー石鹸が完成します。感慨深いですね。

 

 

 

 

 

今回の養蚕で、一番大変だったのは6月29日(土)の夜でした。

私は本業が経理なので、6月の請求書を発行する準備をしていました。
それで、18時半くらいにひと段落したので、お蚕様の様子を見に行ったんです。

そうしたら、お蚕様が一斉に上蔟(じょうぞく)を始めていたんです。

その時の様子は、あまりにも頭が混乱していて画像や映像を撮っていなかったので、本当に悔やまれます。
上蔟というのは、お蚕様が繭になれる場所を探して、きょろきょろしながら歩き回ることを言います。
普段おっとりと動いているので、そわそわしている上蔟の時はとても分かりやすくなります。

上の動画は、上蔟状態のお蚕様です。きょろきょろしているのが上蔟しているお蚕様です。

で、上蔟をし始めたタイミングで、上のような蔟(まぶし)を用意します。6月29日はこの作業が大変だった。

この蔟は絹工房さんのオリジナルで、養蚕農家さんが使っている格子状の蔟とは全く異なっています。
養蚕では絹の糸を作るのが目的なので、楕円の繭を作ると糸を紡ぎやすくなるため、格子状の蔟を使うとお蚕様はきれいな繭を作ってくれます。
しかし、絹工房さんは繭を乾燥・粉砕してパウダーにするので丸くする必要がなく、この紙製の蔟のほうがコスト的にも衛生的にも良いということです。繭を採ったら捨てればいいだけですしね。

このように、上蔟しているお蚕様を蔟に載せていきます。
こうすると上手に繭を作ってくれます。
ただ興味深かったのは、ものすごく不器用なお蚕様がいるんですよね。

上のお蚕様は、繭を作ろうとしたんですが、繭の中に入ることが出来ず、ひたすら糸を吐いて全部使ってしまい、結局繭になれなかったんです。
繭になる手順は本能的にわかってるものだと思っていたんですが、こういう不器用なお蚕様もいるんです。
どうしたらいいかわからず、途方に暮れている様子だったので、とてもかわいそうになりました。私が教える事なんてできないですしね。

そして、7月5日(金)。

ほぼすべてのお蚕様が繭になったので、絹工房さんがいらっしゃって繭の採取をしました。
最終的に4.4㎏の繭が採れました。3㎏あれば十分で、ここまで量が採れたのは育て方が良かったからですね、と褒めてくださいました。

弊社社長も繭採りを手伝ってくださいました。この日はとても天気が良く、外で作業するには絶好でした。

こんなにふわふわしてますが、ものすごく丈夫です。昔の人が服にしたがったのが分かります。本当に簡単には切れないです。

今回の養蚕で採れた繭です。

この後、使った蔟を洗う作業をしたんですが、まあ大変でした。
上でも書きましたが、お蚕様の糸は頑丈なので、タワシでこすっても引っ付いてなかなか取れませんでした。
最終的に12個の蔟を使いましたので、これを全部洗うのに30分以上かかりました。良く晴れていたので、洗った後に天日干ししました。

5回に分けて、養蚕素人がお蚕様を育てる様子をお送りしました。
繰り返しになりますが、もっとまめに更新したかったですね。兼業で農業をやっている方たちは本当にすごいと思います。

草津の特産で商品を作りたいと思って始めたプロジェクトでしたが、本当に色々なことを学べました。
売れたら2回、3回と養蚕を続けていきますし、続けていきたいですね。

商品が出来上がったら、売店の様子などと合わせてまたブログを書いていこうと思っています。

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