Part1では、草津温泉と東京の夏の気温を比べてみました。
ここでは、冬の気温を比べてみます。
突然ですが、下の写真をご覧ください。
この写真はいつ撮られたものでしょう。
これは、弊社の窓から見える浅間山の様子を写したものです。
浅間山は標高2000mを超えるので、残雪がある期間は長いです。
そして、下の雪原は、写真を撮る私とほぼ同じ高さです。
実は、4月4日に撮られたものなのです。
4月の始めと言えば、東京あたりではもう桜が咲き、満開になろうかという頃です。
そんな時期に草津では、この真冬のような光景が当たり前です。
路面は凍結し、夜の気温はマイナスになることがあり、下手すると水道管が凍結します。4月に。
桜に至っては、桜前線が東北に到達するころにアップを始め、5月前後に開花します。
今年は特に開花が遅く、5月8日の『光泉寺花祭り』ごろに満開になりました。
平地では春になっても、草津ではまだまだ冬なのです。
うっかりノーマルタイヤでいらっしゃった旅行者の方のスリップ事故が、今年もたくさん起こりました。
それは地元民も例外ではなく、
ある旅館のバスがスリップし、草津の大動脈の幹線道路を完全にふさいで何時間も通行が止まったり、
警察車両がスリップして通行人をはねて病院送りにしたりするので、
冬になると草津町民はピリピリしだすのです。
雪道に慣れているはずの町民ですら事故るのですから、旅行者の方はいわずもがな。
草津はゴールデンウィークに雪が降る所なので、せめて簡易チェーンをお守りに持っておくのをオススメします。
2.年間を通しての気温(冬)
あらためて、下の図をご覧ください。
東京の12~2月の平均気温は、だいたい6℃前後でしょうか。
それに対し、草津温泉の12~2月の平均気温は-3℃程度です。
最低気温ではなく、平均気温が-3℃です。
慣れていない方が草津温泉に来ると、寒いというよりは痛いというレベルの寒さに見舞われます。
加えて視界がホワイトアウトするような吹雪がしばしばやってくるので、その時は外を歩くのさえ危険。
そもそも、昔の草津町民は冬の間は店を閉め、ふもとにある旧六合村などで春を待つ『冬住み(ふゆずみ)』という習慣がありました。
要するに、冬の草津は人が住むようなところではないということです。
文明の利器があるから、ギリギリ住めるだけです。
お正月やクリスマス、冬休みなど、冬季に草津にお越しになる方は、入念かつ細心の準備を強くお勧めします。
具体的には、
・スタッドレスタイヤは必須(チェーンもあると完璧)
・二駆(後ろタイヤしか回らない車)の方は、必ずチェーンをする(滑って坂道が上りません。草津は坂道だらけです)
・服は5枚くらい着るのが良い。靴は底が滑らない靴を選ぶ。湯畑周りでも道路が凍ります。
・スマホなどで天気を常に確認し、吹雪の時は極力外を歩かない。
草津町は主要な道路の下に温泉を流し、雪を溶かすという、ふつうでは考えられないような設備があります。
また、町役場の土木課の皆さんの除雪能力は人知を超えているので、どんな大雪が降っても半日あればあらかたの場所が通れるようになります。
ですが、それでもすべての雪を取り除けるわけではありません。日陰では道路が凍りますし、歩道には大量の雪があって歩きにくくなります。
草津の雪景色や、冬の湯畑・西の河原のライトアップは非常に美しいです。
お客様にはそれを心行くまで楽しんでいただきたいので、ぜひ、身の安全を確保したうえで冬の草津にお越しになって下さい。
続く